巨匠ピカソ
昨日、芸術の秋を堪能すべく六本木に向かった。
国立新美術館 「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」とサントリー美術館 「巨匠ピカソ 魂のポートレート」を鑑賞した。
初めて訪れた国立新美術館は建物そのものが芸術的だ。
秋の日差しがガラスに当たり建物内部にできる影すら美しい。
建物に圧倒されながら会場に入るとズラリと並んだ作品の数々。
初期の頃は写実的な作品が多く、ピカソといえば色鮮やかな前衛的なものというイメージを覆す驚きを受けた。
時代時代にキーパーソンとなる女性が現われている。
愛する女性に出会い、その愛情の深さだけ作風が変化していくのは興味深い。
自分との出会いが作風を変えていくというピカソの内面への大きな影響を目の当たりにして、彼女達はどう思ったのだろうか。
そんな事を考えながら鑑賞するのも楽しいものだ。
次第にこれぞピカソ!という作品が増えてくると頭で理解しようとするのは止めた。
思考回路を止めて、代わりに大きく心を広げるのだ。
絵が発する叫びを心に沁み込ませる。
理解するな!感じろ!!と自分の頭に言い聞かせて絵の前に立つと、激しく感情を揺さぶられる。
それはまるで岡本太郎氏の作品と対峙した時のように。
瞬きもせず絵が叫ぶメッセージを心に刻む事を繰り返していくうちに、芸術とは何と奥深い分野なのだろうと思う。
この会場にいる全ての人が、それぞれの人生の深淵度から派生する何らかのメッセージを受け取っている。
それは決して画一化されたものではないのだ。
解りやすいキャッチコピーが溢れているこの社会と反する芸術。
それを難解だと言うのかもしれないが、画一化されたメッセージよりも胸に伝わる重さは重い。
それぞれの心模様が浮き彫りにされる作品の数々に本物の凄さを痛感した。
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